今回は31歳で中小企業診断士を取得した、現役の企業内診断士の男性に記事を書いて頂きました。
SE(システムエンジニア)で中小企業診断士を目指している方にオススメの記事です。
ここからは執筆していただいた内容になります。
中小企業診断士を目指したキッカケ
私が中小企業診断士を目指したきっかけは、当時行っていたシステム開発の仕事に閉塞感を覚え、このままでは
ポイント
仕事に早々に行き詰ってしまう
と考えたからです。
1996年に独立系のソフトウェア開発会社に入社し、プログラマ→システムエンジニアと順調にキャリアを重ね、
中小企業診断士を目指そうとした頃には、プロジェクトリーダーとして、小さな案件を任されるようになっていました。
それまでは、上司がお客さんと話して決めてきた仕様に基づき、
「いかにうまく」「いかに期限内に」「決められた工数の中で」
プログラムを作るかを意識していれば良かったのですが、
いざ自分が仕様を決める立場になってお客さんと話をしてみると、お客さんの言っていることは理解できるものの、
ポイント
「なぜお客さんがそうしたいのか」
「お客さんはなぜそうしなければいけないのか」
など色々と分からないことが出てきました。
その原因を自分なりに考えた結果、会社組織や仕事に関する基本的な知識が不足しているのが原因だという結論に達し、
体系的にそれらを勉強する方法が何かないかと考えたところ、中小企業診断士という資格に出会いました。
取得して変化したこと
中小診断士という資格を取得して何が変わったかというと、
重要なポイント
自分自身の「知識」「能力」の向上
周囲の私を見る目の変化
などがあげられます。
まず私の「知識」「能力」についてです。
「知識」に関しては、非常に幅広い分野を一次試験で勉強するので、イメージがつきやすいと思います。
ただ、一次試験が選択式の問題で合格基準点もそれほど高くないので、
それぞれの分野で、しっかりと深い知識が身につくというよりは、
広く浅く知識が身につくといった感じなので、取得後に知識のみで活かせるというものではありませんでした。
仕事に活きたという面で何より大きいのは「能力」です。
中小企業診断士の二次試験である論述式の問題では、出題者が求めること(=提案すべきこと)が何なのかをきちんと把握し、
それに対して、的確に無駄なく文章で回答する必要があります。
勉強していた当時は、あまり意識していなかったのですが、その勉強を通して、相手が言っていること、求めていることが要するに何なのかを突き詰めて考えたり、
自分の伝えたいことを的確に伝えるスキルを磨くことができ、仕事で大いに活かすことができました。
次に、
ポイント
周囲の私を見る目が変わったという点です。
名刺に「中小企業診断士」と入れているので、初めてあった人にもそれ相応のインパクトを与えらえるというのもありますが、
自社内の人の私を見る目が変わったというのが非常に大きな変化でした。
というのも、資格を取得する前から、いわゆるビジネス本を数多く読んでいたので、それらしい発言をしていたのですが、
資格を取る前と取った後で、それを聞く周りの反応が全く違いました。
そのおかげで、今まで以上に臆せず、自信を持って話をすることができるようになりました。
取得後にどんな仕事をするようになったか
中小企業診断士の資格を取ったから仕事が変わったわけではありませんが、
資格を取り、それが仕事の成果につながったことによって、
ポイント
中小企業診断士で学んだことが活かせる仕事をする機会が増えました。
具体的には、お客さんに提案をする仕事が増えましたし、提案もシステム的な提案というよりは、よりビジネス的な提案
(=どうシステム化するのかではなく、何が課題なのかを説明するような提案)
をする機会が増えました。
また、実際に中小企業に提案する時には、中小企業施策と合わせて提案したり、
補助金を取るために必要となる事業計画書や申請書を作成する支援をしたりするなどの機会も増えました。
また社内業務としても、社内の組織改善を検討するワーキンググループに所属したり、新規事業の検討を任されたり、色々な機会を得ることができました。
すべて、異動という形でなく兼務だったので、やらなくてはならない仕事が増えて大変でしたが、
社内での評価アップにはつながっていると思うので、良かったと前向きにとらえています。
年収はどう変わったか
私が資格を取得した当時は、資格手当が一時金方式ではなく、毎月もらえる制度だったのですが、
注意ポイント
中小企業診断士は2万円/月という結構な手当てをもらえていました。
当時の給料がいくらぐらいだったか忘れてしまいましたが、かなりのアップだった記憶があります。
(今は一時金方式になり、その恩恵はありません。)
本給に関しては、資格を取得して転職したわけではないので、資格を取得したことだけによって大きな変化があったわけでありませんが、年収を増やしていくことができています。
ただ、年収の変化はあくまで結果であり、業界の景気や会社の業績など、自分ではどうしようもないことに左右される部分もあるので、あまり参考にならないかもしれません。
それよりも、資格の取得を通して自分が確実に変わりましたし、それが人生にとって非常によい変化であったと確信しています。
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