中小企業診断士を目指すキッカケとしてよく聞くのが「出世」です。
でも出世といっても様々ですよね。
「係長」までなのか「課長」までなのか、はたまた「常務・専務」のような役員までなのか?
今回は目標を高く持ち、中小企業診断士で役員を目指す場合をネタにしてみました。
合格後の選択肢は「独立診断士」or「企業内診断士」
中小企業診断士の資格を取得した後、独立して「コンサルティング業」「講師業」など、資格を活かして活躍している人もいますが、
中小企業診断士試験に受かった人の大部分(約70%)は、
ポイント
企業内診断士として会社勤め
をしています。
この数字は、他の士業と比べると特徴的な数字であると言えます。
中小企業診断士受験の動機で一番多いのが自己啓発やスキルアップであることにも表れています。
つまり、独立してバリバリと活躍したいから資格を取得するという人よりも、
会社員として勤め、仕事をする上で役に立てたいと考え勉強している人が多い資格です。
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中小企業診断士を取ると役員になれる!?
中小企業診断士になってからよく聞かれる質問のひとつに、
ポイント
「中小企業診断士を取ると出世に有利なんですか?」
という質問があります。
「NO」と解答してしまうと、これから勉強しようとしている人のやる気を削いでしまいそうで、なかなか回答の難しい質問なのですが、
私は、
「『風が吹けば桶屋が儲かる』なら、中小企業診断士を取れば、出世もできるし、役員にもなれると思います」
と解答するようにしています。
『風が吹けば桶屋が儲かる』ということわざは、一見、全く関係がないと思われるようなことに、
実は因果関係があることを喩えたことわざですが、
中小企業診断士と企業内における出世も同じだと私は考えています。
中小企業診断士を取ると出世できる理由
中小企業診断士を取るとどうして出世できるのか?
その答えは、中小企業診断士を取るために必要な勉強の内容と関係あります。
中小企業診断士になるには、
選択問題の一次試験と論述式の二次試験に通らないといけません。
(二次試験に合格した後口述試験があるのですが、受験したほとんどの人が合格します。)
まず一次試験ですが、
ポイント
「経済学・経済政策」
「財務・会計」
「企業経営理論」
「運営管理」
「経営法務」
「経営情報システム」
「中小企業経営・中小企業政策」
の7科目があります。
一次試験が選択式であることや、各科目とも入門的な内容であることを差し引いて考えたとしても、
重要なポイント
ビジネスに必要な知識を一通り学ぶことができます。
合格するには全科目で一定以上の点数を取る必要があるので、全然わからない分野はなくなります。
この勉強を通して得た知識が、直接・間接問わず、仕事に活かせるケースは意外に多いです。
次に二次試験です。
これは出世するということに関して、一次試験の勉強以上に効果があります。
ポイント
①組織・人事
②マーケティング・流通
③生産・技術
④財務・会計
の4科目が、事例問題として出題されます。
事例問題というのは、架空の企業に関する2000字~3000字の与件分と大問レベルで4~5問程度の問題が出題され、それぞれの設問に制限字数内で解答するという形式です。
テスト時間が1科目80分なので、80分で与件文を読みその企業の課題を理解したうえで、
設問の答えを考え、その答えを制限字数内で解答するという作業が必要になります。
解答も知識だけで解答できるものはほとんどなく、与件文に明に暗に書かれた制約をうまく理解しながら考えなければいけません。
つまり、合格点を取るには、
注意ポイント
「出題者が何を考え」「どう答えて欲しいか」
を正しく理解し、それを的確に解答に落とし込むことが大切で、
安定した点数を取るためには、この訓練を何度も何度も繰り返す必要があります。
2次試験に関しては、
ポイント
「勉強」というより思考パターンの「矯正」
に近い感覚を私は持っています。
このスキルが仕事にとても活きてきます。
仕事というのは、詰まるところお客様や上司の望むことを正しく理解し、それを正しい方法で実現していくということです。
2次試験の勉強を通して学べる思考スキルは、
仕事で成果を出していくうえで、とても大きな武器になるわけです。
中小企業診断士の資格を取ったという事実だけではなく、
この2つの武器を使って、仕事で成果を出せるようになり、
その積み重ねが出世に繋がると私は考えています。
中小企業診断士に必要な能力で出世に一番役に立つもの
知識やスキルの面で仕事に使える大事な知識や能力が身につくという話をしてきましたが、
「役員になる」ということに関しては、これ以外に重要なことがあります。
それは、「コネクション」です。
コネクションというと少し胡散臭い感じがするかもしれませんが、
中小企業診断士になるための勉強や活動を通して知り合った人たちは大きな財産になります。
中小企業診断士を目指す人は、仕事に関する意識が高い人が多いですし、色々な業界の、色々なポジションの人が勉強しています。
自分が会社で何か新しいことにチャレンジしようとした場合に、
ポイント
中小企業診断士の勉強・活動を通して作ったコネクションが多いに役立ちます。
「役員」まで出世するには、単に今している仕事で成果を出すだけでなく、新しい何かを生み出すことが求められますが、
診断士になるための勉強や、なってからの活動を通して、
新しい何かを生み出すのに必要な「大きな武器」を持つことができるわけです。
独立してバリバリと活躍するのも一つの魅力的な道ですが、
企業内診断士として出世を目指すのも夢のある選択ですよね。
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